本ブログのDNSはAWS(Amazon Web Service)のRoute53を使っているのですが、ブログを運営していく上で、どの企業のサービスからドメイン取得するのが一番ベストなのか、実際にDNSサーバを運用管理しているインフラ屋の視点で検討してみました。
また、多くのDNS比較サイトではAWSが取り上げらず、比較対象に入っていないことが多いです。理由は広告費用0円だからです。当ブログでは、AWSがいくらかかるのかも比較できるようにしていますので、今からブログを始めようと考えている人は是非参考にしてみてください。
検討するにあたってのポイント
費用
- ドメイン取得、DNSサーバの管理で必ず費用がかかります。契約会社によっては、定額料金ではなく、発生したクエリー数(DNSで名前解決された回数)によって従量課金される契約パターンのものもあります。
アフィリエイトなどの収益が安定するまではできるだけ費用を抑えましょう。ブログの運営にかかるトータルコストが収益よりも高額になってしまうと、途中で挫折するきっかけになり得ます。初年度0円などのサービスを活用しブログ運営を始めてみましょう。
耐障害性
- 契約しているDNSサーバで障害が発生し、名前解決ができなくなると、自分のブログサーバに問題が無くても、誰からもアクセスが来なくなってしまいます。(キャッシュ次第ではアクセスできるコトもあります)アクセス(ブログサイトへの訪問)が来なくなると、アフィリエイトなどの売上が大幅に低下します。
絶対に障害が発生しないシステムなどは存在しません。また、どの企業もサービスの信頼性を高めるために、障害が発生しないよう努力しています。どの企業のDNSサーバを選べば大丈夫などは無いので、利用する上で重要視するポイントにはならないでしょう。
DNS設定
- 自分で設定できる(ほとんどがコレ)パターンと、管理会社へ設定依頼するパターンがあります。管理会社へ依頼する場合は、細かな知識は必要としませんが、高額になるケースがあります。
- 設定反映されるまでの期間は重要です。今すぐ公開したい、サーバが何らかの理由で停止となり別のサーバへ切り替えたい、となっても数日かかってしまうと困ります。
ほとんどのサービスは、自分で設定できる+設定反映も早いので気にする必要はありません。ただ、自身でDNSレコードの登録が必要となってくるので、勉強は多少なりともしておきましょう。
オプションサービス
- whois情報公開代行サービスの有無。ドメインの所有者情報を公開することを義務付けられています。(詳細はコチラ※JPRSへの外部リンク)情報を公開したくない人向けに、管理会社の名前で公開させてもらえるサービスです。
- セットでレンタルサーバを提供しているケースが多いです。(レンタルサーバについては良し悪しがあるので検討ポイントとしては除外します。)
whoisに関しては、情報公開を義務付けられていますが、多くのブロガーは公開していません。あまりこういう事を言うべきではありませんが、公開しなければ代行も必要無いということです。DNSにおいて、コレといった特殊なオプションは基本的に無いので、あまり気にしなくて大丈夫です。
ドメイン取得会社の比較
検討すべきポイントは把握できましたか?ブログ開設時のドメイン取得で最も気にするポイントは「費用」です。
その他のポイントについては、あまり考慮する必要はありません。長期間運用していく上で、考慮が必要になった場合は、ドメイン移管を行って他の企業に乗り換えすることができますので安心してください。また、長期で運用できる規模になれば、ドメインの「費用」は低額なので、気にならないようになっていると思います。
では、比較表を用意しましたので、参考にしてみてください。
お名前.com | Xserverドメイン | ムームードメイン | スタードメイン | AWS | |
---|---|---|---|---|---|
外部リンク | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
年額(※1) | 1408円 | 1298円 | 1728円 | 1500円 | $12 |
初年度(※1) | 1円 | 1円 | 1円 | 980円 | $12 |
従量課金 | 無し | 無し | 無し | 無し | 有り※2 |
+サーバ契約 による割引 | 有り (ドメイン無料) | 有り (ドメイン無料) | 有り (ドメイン無料) | 有り (サーバ無料) | 無し |
※1: 2022/7時点での価格です。変更している可能性もあるため、詳細は公式サイトをご確認ください。
※2: 本サイトでは300円/月程度です。詳細は公式サイトを参照してください。
インフラ屋としての検討結果
どのサービスを選んでも、インフラ屋視点での優劣差はありません!!(すいません)
次項でインフラ屋視点での優劣ポイントを一部紹介しておきます。一応参考までに。
結局、どこを選んでもあまり差が無いため、
上記2点をキーポイントにしてみてください。
差の出るポイント
インフラ屋の視点が無さ過ぎるので、1点だけ差が出るポイントを紹介しておきます。このようなケースに遭遇した場合は、利用できるDNS事業者を探してみてください。
Zone Apex(ネイキッドドメイン)へCNAMEレコード登録が不可
一般的なDNSの場合、Zone Apex(ネイキッドドメイン)と呼ばれるもの(wwwなどのサブドメインが付かないドメイン自体のこと)にはDNSの仕様上、CNAMEレコードが付けられません。CNAME登録が必要になる例を紹介します。
- AWSでサーバ(EC2)を立て、ロードバランサー(ELB)を使うと、固定IPを付与することができないため、CNAMEでの登録が必須。
- CDN(大量配信、高速配信を目的としたサーバのフロントに入れる負荷軽減サービス)を利用する場合も、CNAMEでの登録が必須。(私の知る限り)
回避策と解決策
- 「www.example.com」のみのサイトとし、「example.com」でのアクセスは諦める。
- AWSのDNSサービス「Route53」などには、Aliasレコードという特殊なDNS登録方法が有り、この手法を利用すれば実現が可能。全てのDNS事業者で使えるわけでは無いので、事前に確認が必要です。
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